こんにちは。
町田コンディショニングジム健介の畑中健佑です。
仕事中に「疲れたなぁ」と感じたときや気分をスッキリさせたいとき、眠気さましにコーヒーを飲んだりしますよね。
飲み方によってコーヒーは気分転換だけでなく、筋トレや運動にも大きく影響してきます。
筋トレや運動は、普段何気なく口にしている食べ物や飲み物でもその効果が左右されます。
本日はそんなコーヒーの効果を管理栄養士の私が解説していきます。
『はてなブックマーク』するとまた記事を読み返していただくときに便利です。
以前にお酒と筋トレについてお話ししました。
実はコーヒーと筋トレや運動も意外な関係性があります。
コーヒーを日常的に愛飲しているかたも多いと思いますが、そのコーヒーが筋トレや運動にどうのような影響があるのかをお話ししていきます。
一見するとなんの関係もなさそうなコーヒーと筋トレですが、実はコーヒーに含まれている成分は筋トレや運動にとても影響があるのです。
その関係性についてお話しする前に、まずはコーヒーの主な成分について説明していきます。
筋トレや運動に大きく関わるコーヒーの成分
コーヒーにはカフェインやポリフェノール、タンニンやトリゴネンなどさまざまな成分が含まれていますが、ここでは筋トレや運動に大きく作用するカフェインとポリフェノール(クロロゲン酸)についてお話ししていきます。
カフェイン
コーヒーの代名詞ともなっているカフェインですが、このカフェインにはどのような効果や作用があるのでしょうか。
カフェインには主に次のような効果や作用があります。
- 覚醒作用
- 血管収縮作用
- 交感神経刺激(基礎代謝促進)
- 胃酸分泌促進作用
- 利尿作用
です。
カフェインは医療用医薬品としても認定されている成分で、身近なものだと栄養ドリンクなどにも含まれています。
ポリフェノール(クロロゲン酸)
コーヒーに含まれている成分にポリフェノール(クロロゲン酸)があります。このポリフェノール、実はカフェインよりもコーヒーの中に多く含まれています。
ポリフェノールには主に次のような効果や作用があります。
- 抗酸化作用
- 抗菌性、抗ウイルス活性抗ガン作用
- 抗肥満作用
- 脂肪代謝調節作用
- 口臭抑制作抗
- 疲労作用
です。
ポリフェノールのもつ抗酸化作用は、シミやシワの防止などアンチエイジング効果としても広く知られています。
コーヒーで筋トレや運動のパフォーマンスが上がる3つの作用
コーヒーと筋トレや運動の効果の関連性を考える機会も少ないと思いますが、実はコーヒーには筋トレや運動の効果をあげる要素があります。
前項でお話ししたようにコーヒーにはカフェインやポリフェノール(クロロゲン酸)などの成分が含まれています。
ではこのカフェインやポリフェノール(クロロゲン酸)が筋トレや運動にどのように作用するかみていきましょう。
注目したいポイントは下記の3つです。
- 覚醒作用
- 集中力の維持
- 脂肪燃焼効果
です。
覚醒作用
コーヒーを飲むと眠気がさめたり、頭がスッキリするという人も多いと思います。これはカフェインに含まれる「ノルアドレナリン」の生成を促す効果によるものです。
さらにこのノルアドレナリンは興奮状態を作り出す神経伝達物質の生成を促す作用があるため、この作用によって、眠かがさめたり、疲れが感じにくくなったりします。
また、中枢神経が興奮状態となり「ドーパミン」も放出されるので、活動的になったり、意欲的になったり、やる気やモチベーションが維持できたりします。
集中力アップ
カフェインは筋肉ではなく「脳」に作用するといわれています。
筋トレや運動によって身体が疲れを感じると、トレーニングのパフォーマンスが低下します。これは痛みや疲れなどの刺激信号を受け取る「アデノシン受容体」というものが、脳の神経細胞に働きかけて、トレーニングに必要な細胞の活動を抑えてしまうからです。
カフェインはこのアデノシン受容体に作用して、その刺激信号を鈍らせる作用があります。そのため、疲れを感じるまでの時間を遅らせることができ、トレーニングのパフォーマンスを向上させたり、集中力を維持したりすることができます。
しかも、コーヒーにはカフェインに加えポリフェノール(クロロゲン酸)という成分が含まれています。このポリフェノールには抗酸化作用があり、運動による酸化を防いでくれます。
ですので、カフェインとポリフェノールを同時に摂取できるコーヒーは、筋トレや運動のパフォーマンス向上にとても効果的であるといえます。
脂肪燃焼効果
カフェインには細胞を活性化させ脂肪燃焼を助ける働き、コーヒーのポリフェノールに含まれるクロロゲン酸には脂肪の蓄積を抑える働きがあります。
コーヒーの深煎りや浅煎りなど、焙煎度合いを選べる時は、浅煎りの方がクロロゲン酸の含有量が多いため、よりダイエット効果が期待できます。
これらの作用をうまく取り入れることで、筋トレで身体を引き締めたり、運動した時の脂肪燃焼を助けてくれます。
コーヒーを飲むタイミングは?何分前?
カフェインやポリフェノール(クロロゲン酸)の効果はわかりました。
次に知っておきたいことは、コーヒーを飲むタイミングです。運動前・運動中・運動後ではどれが一番効果が上がるのでしょうか?
結論から言いますと、コーヒーを飲むタイミングが良いのは運動前になります。
筋トレや運動の1時間ほど前に約150mgのカフェインを摂取すると、疲労感が軽減したり、筋運動を円滑にして、筋肉の機能をアップさせるなどの効果があります。
コーヒーカップ1杯を150mlとすると、カフェインの含有量は60〜90mgとなります。ですので筋トレや運動の前には1〜2杯程度を目安にするといいでしょう。
インスタントコーヒーでも効果があるの?
インスタントコーヒーは、コーヒー豆からの抽出液を凝縮・乾燥させ粉末状にしたものです。ドリップしたコーヒーの方がインスタントコーヒーに比べて成分がしっかりと含まれていそうな感じがしますが、カフェインやポリフェノールなどの含有量は基本的には変わりません。
しかし、インスタントコーヒーを濃くして飲んでしまうと、インスタントコーヒーの方が成分が多くなるので、そこは注意が必要になってきます。
コーヒーの注意点
コーヒーは嗜好品であり、カフェインは医療用医薬品の成分として認定されているものなので、飲用量には注意が必要になってきます。
特に気をつけたいのが下記の3点です。
- 胃酸の分泌を促す
- 利尿作用
- 睡眠の質の低下
胃腸の弱い人が筋トレや運動の効率を上げようとしてコーヒーを飲んで、胃痛などが起きてしまったり、利水作用による水分不足、脱水などにも注意を払ってください。
日中は問題なく過ごせても、カフェインの取りすぎで寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりすることもあるので、飲用量は身体の状態を見極めて決めてください。
コーヒーが合わない?コーヒーアレルギーを疑ってみよう
聞きなれない言葉ですが、実はコーヒーアレルギーというものがあります。
アレルギーには、アレルゲンにすぐに反応する即時型アレルギーと、時間が経ってから症状がでる遅延型アレルギーがあります。
コーヒーアレルギーは後者の遅延型アレルギーなので、コーヒーが症状の原因だとは気がつきにくいです。
症状としていちばん多いのは吐き気です。
コーヒーに含まれているカフェインやクロロゲン酸が胃腸に影響を与えやすいので、吐き気の症状がもっとも多いようです。
次に多いのがじんましんです。
かゆみが出たり、口の中がイガイガするようだったらコーヒーアレルギーを疑ってみてもいいかもしれません。
また、コーヒーに含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げる作用があるので、貧血の原因になる場合もあります。
その他、頭痛、腹痛、だるさ、せきやくしゃみなど人によって様々な症状が現れるので、コーヒーを飲むと体調がイマイチだと感じるかたは、無理せず飲用を控えて様子をみてみてください。
まとめ
2004年まではドーピングの対象ともされていたくらいコーヒーには運動能力向上効果があります。
ただ、その作用も強いため、ご自身の体質に合わせて飲用量を調節することが大切です。
胃腸の弱い人は空腹時にコーヒーを飲むことは避け、筋トレや運動に差し支えない程度の軽食をしてから、コーヒーを飲むといいかもしれません。
コーヒーを筋トレや運動に活用する際のポイントは、筋トレの1時間前くらいに1〜2杯程度を飲むことです。
町田コンディショニングジム健介にも受付カウンターの向かいにコーヒーマシンが置いてあります。
本格的なコーヒーが安価な値段でお買い求めできますので、トレーニングを始める前に、コーヒーを飲みつつ、その日の体調を考えながらトレーニングのプランを立ててもいいかと思います。
カフェインは筋トレや運動のパフォーマンスを向上させますが、体質に合わせて取り入れてみてください。
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